この本は、普段の生活から自律神経が如何に重要かを最新のデータを踏まえ、幅広い情報を分かりやすく学ぶことができます。
著者は、順天堂大学医学部教授であり、日本体育協会公認のスポーツドクターでもある小林弘幸先生という方です。お医者さんです。
小林先生がこの「自律神経」についての研究を始めたのは、ご自身に起きた症状がきっかけのようです。
仕事の忙しさに比例するように、ずっと不調な日が続き、休日に体を休めても常に憂鬱だったことから、自律神経のバランスの乱れということに着目されました。
この本では、自律神経を整えることの重要性に気づくきっかけとなり、長く楽しく健康に生きられるようなヒントをたくさん知ることができます。
「結局、自律神経がすべてを解決してくれる」の要約
自律神経が心身の不調やさまざまな病気の発症に密に関わっていることをご存知でしょうか?
「疲れやすくなった」「なかなか眠れない」「体が重い」「イライラする」
その原因は、自律神経の乱れなのです。
自律神経の乱れは、動悸やめまい、下痢や便秘、肩こり、腰痛など、さまざまな病気の入り口となります。
また、自律神経は驚くほど簡単に乱れてしまいます。なので、たとえ乱れても、整えられる方法を知っておくことが何より重要なのです。若い世代から高齢者まで、世代を問わず、自律神経が喜ぶ生活を送っていくことがとても大切です。
良い生き方をするためにも、自律神経と良い向き合い方を見つけていきましょう。
この本では、著者のこれまでの研究成果、知見、世界中で研究対象となった自律神経の最新研究や情報が集約されています。
原因不明の不調は自律神経からのサインだ!
自律神経とは、いわゆる交感神経と副交感神経のことです。
交感神経とは、人が起きて活動しているときに活発になるもので、アクセルのイメージです。
副交感神経とは、リラックスしているときや寝ている時間帯に活発になるもので、こちらがブレーキです。
自律神経とは?
- 交感神経 アクセルの役割
- 副交感神経 ブレーキの役割
このバランスが崩れることが、心身にさまざまな不調が現れるので、自律神経を整えるための習慣を身につけることが、心と体の健康を守るためにはとても大切です。
ちなみに自律神経には4つのタイプがあり、この本では、自分がどのタイプなのかチェックできるようになっています。
- いきいき能力発揮タイプ
- がんばりすぎタイプ
- のんびりタイプ
- ぐったり無気力タイプ
(ちなみに私はがんばりすぎタイプでした)
そして、自律神経が乱れる代表的な原因は、こちらです。
・ストレス
・不規則な生活習慣
・加齢
加齢では、男性は30代、女性は40代から副交感神経が急に低下するので、注意です!!
女性は出産によりホルモンバランスが乱れ、自律神経に影響を及ぼすこともあります。
また会社での昇進など、突然の変化に伴うストレスも悪い面で影響することがあるので、頭の片隅に置いておいても良いかもしれませんね。
*若い世代(小中学生、高校生)で自律神経のバランスを崩す病気として起立性調節障害と呼ばれるものがあります。朝が起きれない、めまいがする、頭痛腹痛などが主な症状です。こういった症状には、自律神経のケアから始めて、なるべく早めに病院へ行くことをすすめています。
では、私たちは交感神経と副交感神経を整えるためにできることは何なのでしょうか?
- 早寝早起きが基本
- バスタイムを有効活用(特にジェットバス、サウナ、露天風呂)
- 1日3食(食べれない時は、飲み物だけでも)
- 長生き呼吸法(鼻から3秒吸う→口から6秒吐く)
- 適度な運動(ウォーキング)
- 音楽を聴く習慣
- アニマルセラピー
- 3行日記
そして、自律神経を整えるためには、腸を整える生活習慣も意識すると良いようです。
例えば、、、
腸を整えると脳にも良い 脳腸相関(脳と腸の密接な関係のこと)ということも最近では有名な話ですね。
腸から産生される幸せホルモンのセロトニンは自律神経を調整し、心のバランスを整えてくれます。
また人それぞれの腸内細菌は遺伝ではなく、後天的な環境によって決まっていきます。
腸内環境を整えるためにも発酵食品や食物繊維をしっかり摂取し、自律神経を整え健康生活を送っていきましょう!
@感想
健康生活を送る上で、自律神経という観点も重要だと感じました。
普通に生活しているだけで、知らず知らずに自律神経を乱す因子に触れまくっていると思います。
まずは、不規則な生活習慣をしないこと、自分がストレスと思う環境をできる限り遠ざけるようにしていきたいと思います。
こんな方におすすめ
・自律神経について知りたい方
・原因不明な不調をときどき感じる方
・年を取るごとに体調や睡眠が気になり始めた方
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