【要約・感想】長生きでも脳が老けない人の習慣

この本は、最新の研究でわかった認知症から逃げ切る方法を紹介してくれている書籍です。

著者は、株式会社わかさ生活代表取締役社長の角谷建耀知さんが中心ですが、岡山大学脳神経内科教授の阿部康二さん、大阪大学大学院臨床遺伝子治療学寄附講座教授の森下竜一さん、神戸大学大学院保健学研究科教授の古和久朋さん、鳥取大学工学部生物応用工学科教授の河田康志さん、多くの専門家が関わった共同著書のようです。

この本では、特に認知症の前兆となるMCI(軽度認知障害)についてにフォーカスしています。このMCIに早く気がついて、しっかり対処すれば、脳の機能低下はまだ食い止めるチャンスがあるということです。

それでは、この「長生きでも脳が老けない人の習慣」について、本記事では一部内容の要約と感想を述べていきます。

目次

「長生きでも脳が老けない人の習慣」の要約

「もの忘れが増えたかも」「ちょっとしたことでイライラしてしまう」「料理の味付けが変わった気がする」

もし、あなたや家族にこのようなことが思い当たれば、それは、MCI(軽度認知障害)かもしれません。

MCIとはあまり聞き慣れませんが、認知症にならないためには、このMCIの早期発見が、非常に重要なのです。

MCIの段階で手を打つことが、認知症を遠ざける最大にして最後のチャンスなのです。

しかし、残念ながら多くの人がMCIを知らず「年のせい」として見過ごしてしまっています。

この本テーマは、MCIとの戦い方を知り若々しい脳を守り続けるということです。

  • MCIになるのは可能な限り遅らせること
  • MCIを早期発見すること
  • MCIの進行を防ぎ、改善させること

今からMCIにならないよう対策していきましょう!

ストップ認知症!!

認知症の基本

大事なことは、脳の老化=認知症ではないということです。

ただ脳の老化によって下記にように認知機能は徐々に低下していきますが、これは年を取ると誰にでも起きる現象なのです。

  • 覚えるのに時間がかかる
  • 記憶が正確でない
  • 人や場所の名前をど忘れする
  • 頼まれたことを忘れる
  • 集中力が長続きしない

これらは、加齢とともに脳が老化しても日常生活に影響がないなら心配することはないというのです。

問題は、加齢によるものでなく「病気」によるものだったらということです。

認知症という病気であることとしてポイントとなるのはこのようなことです。

  • 物忘れをしている自覚があるかないか(物忘れ自体は問題ない)
  • 認知症の7割近くがアルツハイマー病
  • 一度認知症になると病変が周辺に拡大していく
  • 高齢者の4人に1人は認知症
  • 認知症は生活習慣に大きく関係している
  • 予防のポイントはMCIの早期発見である

WHO認知症ガイドライン

運動習慣、禁煙、バランスの良い食事、不適切な飲酒の防止、体重管理、血圧管理、糖尿病の管理、脂質異常症の管理、認知トレーニング、社会交流、うつ病の予防、難聴の管理
→ 12個中 8 個は食習慣や運動習慣などほかの生活習慣病に関係している

MCI = 軽度認知障害 / 認知症ではないが、認知機能の低下が見られる状態

科学的に正しい認知症を対策しよう!

アルツハイマー病の原因は脳に溜まるゴミで、2つのタンパク質です。

  • アミロイドβ
  • タウ

この2つのタンパク質が脳の神経細胞が殺されていってしまいます。

アルツハイマー病になると後戻りはできません。

上記でも述べたように、MCIで早期発見し、MCIでとどまり続けることが大切になります。

ポイント

  • MCIには治療薬はない
  • 糖尿病患者さん及びその予備軍は、アルツハイマー病の発症リスクが4.6倍
  • アルツハイマー病患者の3〜8割は、脳梗塞や脳出血を伴う

→ アルツハイマー病は血管病であり、脳の糖尿病
→ 糖尿病にならないこと(糖質制限、抗酸化物質)

認知症発症前のMCIの段階で発見し、生活習慣を改めることがポイントなのです。

MCIのまま寿命が迎えることが理想です。

認知症に優しい街「神戸モデル」

神戸市では、2019年から65歳以上の市民を対象に、無料で認知症診断を受けられる助成制度をスタートさせたようです。

つまり自己負担ゼロで認知症検査を受けられるのです。

神戸モデルで受診された方の実績

  • 約18%が認知症
  • 約8%がMCI

街としてサポートする制度を作り、文化として根付かせていくことは非常に好感が持てますね。

横浜市や名古屋市も似たような取り組みを実施し始めているそうです。

今からの生活習慣が大事

大事なことは、糖尿病にならないことで、糖質制限や抗酸化物質の摂取が基本となります。

ここからは認知症を遠ざける生活はどちらか?という点で、みなさんはどちらだと思いますか?

答えは簡単です。ヒントは、気持ちが前向きになることです。

  • おしゃれをする or すっぴんでいる
  • 新しい店に行く or なじみの店に行く
  • 料理をつくる or 料理を食べる
  • よく笑う or よく泣く
  • 分からないことは人に聞く or なんでもスマホで検索
  • 日記を書く or 本を読む
  • 買い物が好き or 節約が好き
  • ほどよく投資派 or コツコツ預金派
  • 歯みがきとフロス or 歯みがきだけ
  • 徹夜も辞さない夜型 or 徹夜回避の朝型
  • 老眼鏡に頼る or なるべく裸眼ですごす
  • ウォーキング or 社交ダンス
  • 電話で話す or ビデオ通話で話す
  • お風呂派 or シャワー派
  • ドラマは録画して「一気見」 or ドラマはリアルタイムで毎週見る

豆知識

インドではアルツハイマー病の発症率が低いようです。

その理由は、カレーのターメリックに含まれる「クルクミン」という成分には、ポリフェノールが多く含有しているからと言われています。

現在クルクミンは、アルツハイマー病に対する働きが研究されているターメリックの主成分でもあります。

ターメリックには、アミロイドβの蓄積を防ぐと言われているので、サプリメントとかはアリかもです。

@感想

認知症にも段階(ステージ)があるということが痛いほどわかります。つまり今から予防するための生活習慣を実施していくことは当然ですが、何より早期発見が重要なことだと感じます。自分自身だけでなく家族の生活習慣にも気を配りながら生きていきたいですね。

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