【要約・感想】薬に頼るな!「空腹」こそ最強のクスリである!

この本は、内分泌や糖尿病を専門としている医師の青木厚先生が執筆されています。
ベストセラー書籍なので、読まれたことがある方も多いと思います。

青木先生は、糖尿病を中心とした数多くの生活習慣病の患者さんと向き合い、ご自身のさまざまな経験を踏まえ「究極の食事法」を編み出しました。大テーマは、食べ物の内容を制限する、よりも、食べない時間を増やす、ということです。

近年の最新の医学エビデンスに基づき、空腹の時間を作り出すことには一体何の意味があるのか?無理なく空腹の時間を作り出すのにはどうすれば良いか?が細かく記載されています。
この「空腹」こそ最強のクスリについて、本記事では一部内容の要約と感想を述べていきます。

目次

「空腹」こそ最強のクスリの要約

健康とは、習慣や惰性を捨て、体の声を聞くことが第一歩になります。

本来、食事というのは、健康を維持するために体に必要な栄養分を必要なだけ取り込むことですが、現代は食に溢れており、人々は慢性的に食べ過ぎている可能性があります。

そんな中忘れてはいけないのが、体の中では各臓器が一生懸命働いているということです。
つまり人間に休息が必要であるのと同様、内臓にもまとまった休息が必要なのです。

この本で紹介されている食事法は、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞したオートファジー研究をもとに生み出されています。

まとまった空腹の時間を作ると、食べ過ぎがもたらす害が取り除かれ、加齢や食生活によるダメージがリセットでき、オートファジーが活性化されます。内臓の疲れがリセットされることで、体が内側から若々しく蘇ります。

オートファジーには、がんや糖尿病をはじめとする生活習慣病、アルツハイマー型認知症、感染症の予防効果や肌などの老化防止に効果があると考えられているので、恩恵は計り知れないでしょう。

「オートファジー」を理解することから全てが始まる

オートファジー

オートファジーとは?

この本を理解するには、オートファジーという仕組みを知ることが重要でしょう。

2016年東京工業大学の大隈良典栄誉教授が、オートファジーの研究でノーベル生理学・医学賞を受賞されています。偉大な功績ですね!!

そしてオートファジーとは、古くなった細胞が新しく生まれ変わる体の仕組みのことです。
細胞内に侵入した病原菌を分解、浄化する機能でもありますが、残念ながら栄養が十分にある状態では、オートファジーが働きません。

では、どのような状況下でオートファジーは働くのでしょうか?

睡眠時間と、起きていて、「ものを食べない時間」の合計が、連続10時間以上になると、脂肪の分解が始まり、16時間以上になると、オートファジーが働き出します。

つまり1日16時間は食べるな!ということですね。
(空腹に耐えられない時に食べても良いものは、生野菜、サラダ、ナッツ類、チーズ、ヨーグルト)

さらに実戦に落とし込むために著者はこの方法を提唱しています。

睡眠時間8時間 + 睡眠前後8時間 = 16時間の空腹時間

なんともシンプルな方法です。
最初は、週末だけ実施するだけでも良いらしく、最も大事なことは無理なく長く続けることです。
ポイントとして、簡単な筋トレも並行して実施すると良いようです。

糖質

糖質制限ダイエットと違いはあるの?

茶碗一杯のご飯に含まれる糖質はどのくらい含まれているかご存知でしょうか?

スティックシュガー17本分(20g)です。

糖質には中毒性や依存性があり、ものを食べた後、すぐに眠くなる人は特に要注意とされてます。
糖質過多の最も大きな問題は、糖尿病になるリスクが高まる点もあるようですね。

そんな中、最近巷で流行っている糖質制限という言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。
糖質を1日130g以下に抑えることですが、意外とデメリットもあるようです。

糖質制限をしていると脂肪だけでなく、筋肉量も減ってしまい体を壊してしまう可能性もあります。基本的に、筋肉量が減ってきている高齢者は避けるべき方法でしょう。

また、糖質制限はアメリカの糖尿病学会では治療法として認められているが、日本の糖尿病学会では認められていないということも覚えておいても良いかもしれませんね。

この本で紹介されているオートファジーを活用した食事法は、空腹の時間を作ることが重要なので、食事制限はありません。
空腹時間を守ってさえいれば、何食べても良いみたいです。ここに魅力を感じる方は多いかもしれません。

・1日16時間の空腹時間を作る
・食事は何を食べてもOK

@感想

この本からは、新しい側面で健康生活と向き合える本になっていると感じました。
特に内臓を休めるという概念です。

普段での生活で「内臓を休めよう!」なんてなかなか考える機会はありませんでしたが、内臓を休めてオートファジーを働かせることは、健康にとっても重要なことだと理解できます。内臓機能が高まり、免疫力アップ、脂肪が分解されるなど、メリットも多いので、まさに奇跡の食事法なのかもしれません。
空腹という最高のクスリは、さまざまな病気を遠ざけ、老化までも防ぐ可能性もあるので、実践していきたいと思いました。

こんな方におすすめ
・簡単に実践できる健康法をお探しの方
・疲れやすい体の方
・断食よりも簡単な食事法に興味のある方

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