この本の著者は、執筆活動だけでなく多数のメディアでも活躍されている勝間和代さんです。
かなりの有名人ですね。勝間さんの経歴も華やかで、経済やビジネス、社会問題など様々な分野に精通されていることが分かります。
そんな方が考えるロジカルに考える不老長寿を目指す生活スタイルについて、大変興味がもてます。他の健康本とは違った角度で健康について学べると思います。
それでは、この「勝間式ロジカル不老長寿」について、本記事では一部内容の要約と感想を述べていきます。
「勝間式ロジカル不老長寿」の要約
この本は長生きリスクと真正面から向き合い、そのリスクをどうやってマネジメントするかを考えた本です。
人間の心理は、目の前のリスクには非常に敏感であるにも関わらず、長生きリスクのような遠いリスクについてはその存在を忘れてしまうのです。
長生きのリスクには、3つの要因が考えられます。
それは、健康、お金、人間関係です。
人生100年時代の幸せ条件は、この3つをいかに管理できるかなのです。
どのように老化というリスクを管理しながら、社会的に孤立せずに周囲とのネットワークを保ち、金銭的なリスクもマネジメントしつつ、100歳まで幸福度を下げないでいられるでしょうか。まさに人生戦略と言えるような課題です。
この本では、100年間、生きている間ずっと幸福であり続けるための方法を解説いただいています。
健康の先にある生活を知る!
老化と聞くと、「身体的な老化」をイメージすると思いますが、それよりも「価値観や感性の老化」の方が強いそうです。
年齢のいった人たちと話が合わなくなるかというと、こうした価値観が違いすぎるからなのです。
これだけでも老化するのは嫌だなと思いますが、長生きすることにもリスクがつきます。
それは、下記3つです。
- 身体的衰えのリスク
- 金銭的収入減のリスク
- 社会的つながり減のリスク
身体的衰えのリスク
最も重要なことは、老化を防ぐ食生活を身につけることです。
食生活の内容も大切ですが、心がけて欲しいことは
- 食べすぎないこと
- 空腹の時間をしっかりとること
うまく食欲をコントロールし、食べる量を調整すれば、細胞の不活性を予防し、見た目は若々しく健康的でいられるのです。
食生活の内容について、老化を防ぐために食べない方が良い食べ物が明確に分かってきています。
- 果糖ブドウ糖液糖
- パーム油などの植物油脂
残念なことにこれらが使われている食品はカロリーが高くて美味しい最たるものです。コンビニやスーパーマーケットに並んでいる美味しそうな商品は概ね含有しているので、成分をチェックしましょう。
他にも下記のようなことを意識するといいでしょう
- 精製された穀物(白い炭水化物)は摂らない
- 豚肉や牛肉の赤肉は食べ過ぎない
- 安価な加工食品は避ける
- お酒は飲まない
- 座る時間を短くする
- 睡眠ファースト
- 歯や口腔ケアをしっかり実施
金銭的収入減のリスク
長生きしても一生の間、金銭的な余裕を保てる生活設計をたてることが重要です。
日本には、年金制度がありますが、甘いです。
あくまで年金は、最後の砦として生活保護のような存在として考え、基本的には自分の力でいつまでも収入を得るような生き方を考えておくべきなのです。
理由として、年金生活に入った人と自らお金を稼いでいる人とでは、まったく違う「人種」になってしまうからです。
年金は死ぬまで増える見込みのない収入であり、無意識的に明るく生きるような自信がなくなってしまい、老化へ進んでしまいます。
なので、定年を迎えても社会に貢献しながら収入を得続けること、つまり仕事をしていくことが大切なのです。
重要なことは、
- 年金を受け取らない覚悟
- 資産からの配当収入を考えるべき
- 「ドルコスト平均法」で投資
- 今のうちから自己投資で積立
- お金に余裕がある人はだいたい良い人
- 保険は基本的に不要
- 遺産相続は原則、均等分配
社会的つながり減のリスク
実は私たちは無意識に高齢者を避けているとのことです。
例えば、どこかのカフェにお茶をしに行くとします。そのとき、若い人がたくさんいるカフェと、高齢者ばかりのカフェで、値段もお店の雰囲気もまったく同じだったとしたら、あなたはどちらに行きたいと思いますか?
おそらくほぼ全ての人が若い人がたくさんいるカフェを選択すると思いますが、これはもはや本能的なものでどうしようもないのです。私たちがしなければならないことは、老化のマイナス面を補って余りある魅力をつけることです。
そのためには、下記のようなことが大事です。
- 身体だけでなく精神状態を老化させない
- 若い世代と社会的なつながりをもつ
- 価値観に対して敏感であり続ける
- 続けれる仕事をもつ
- 見返りを求めずに「ギブ」しまくる
- 迷惑な人間にならない
- 孤独死を心配しない
- 介護施設に入れるほどの貯蓄をしておく
議論はありますが老化の始まりは、20台後半からです。
今からでも心身ともに老化を防止するように鍛えておきましょう。
@感想
長生きリスクという概念は、新しい切り口だと感じました。
いくら健康に気を使いながら生きて長生きを達成できても、長生きの過程に様々なリスクがあるというわけです。そのリスクに気づかせてくれて、その対処方法を提示してくれているだけでも読む価値はあるでしょう。
何より1章1章が完結にまとまっており読みやすいこともおすすめポイントです。
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