日本人なら歯周病を覚えましょう!全身の病気に関わる怖いこと!

よく聞く歯周病という病気ですが、歯・口内環境の中で一番問題だということをご存知でしょうか。
あらゆる病気に関係してくる歯周病についてある程度の知識はあった方がいいかもしれません。それでは、みていきましょう。

目次

そもそも歯周病とは?

歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。

むし歯と異なり痛みが出ないことの方が多いのですが、気づかないうちに進行し歯肉からの出血などが起こった後、歯が自然に抜け落ちるほど重症になることがあります。歯を失う80%以上の原因は歯周病もしくはむし歯によるものです。

歯周病には、歯周病原菌といわれる細菌が関わっていると考えられており、下記のような順序で進行していきます。

歯周病になる流れ
  1. 口の中で繁殖した歯周病菌が毒素を作り出す
  2. 歯肉に炎症が起きたり、腫れたりする
  3. 細菌が繁殖しやすい歯周ポケットを構築する
  4. 歯周病原菌の繁殖はさらに進む
  5. 歯を支える歯槽骨を溶かしたり、歯がグラグラしてきたり、歯肉が下がってきたり、歯が抜け落ちたりする

あなたも知らない間に歯周病です

歯周ポケット保有者の割合は年齢が増すにつれて高い傾向を示し、45歳以上では過半数を占めます。また全年齢層の約4割の人に歯肉出血が認められるようです。

「国民の8割が歯周病」といったことを耳にすることがありますが、これは以前の歯科疾患実態調査(2005・2011年)に用いられていたCPI(地域歯周疾患指数)の方式で何らかの所見が認められた人が約8割だったことに由来しています。

ここで用いられた所見とは、歯肉出血・歯石・歯周ポケットのいずれかが認められた場合を指しており、少し大袈裟かもしれないようですね。

ただ現在は、以前と調査方法が少し異なるようですが、日本人の歯周病が増加傾向にあるのは間違いないとも言われています。

国民の8割が歯周病というのは、あながち間違いじゃない!

特に歯周病になりやすい人はこのような方です。

  • 歯磨きが良くない人
  • 糖尿病の方
  • 喫煙者
  • 妊娠中
  • 45歳以上の方

歯周病をセルフチェック

歯周病は、重症の状態まで進行すると、自分でも気がつくような症状がしばしば現れます。

しかし、初期の段階ではなかなか自分自身で気がつくような症状は出てきません。次のような症状があったら、歯周病の可能性があります。歯科医療機関で検査を受けてみる必要があります。

  • 朝起きたときに、口の中がネバネバする。
  • 歯みがきのときに出血する。
  • 硬いものが噛みにくい。
  • 口臭が気になる。
  • 歯肉がときどき腫れる。
  • 歯肉が下がって、歯と歯の間にすきまができてきた。
  • 歯がグラグラする。

口腔環境と全身状態の気になる関係とは?

日本人の死亡のうち、悪性新生物、心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病による死亡は、死亡全体の半数以上を占めています。

生活習慣病は、その名の通り、食生活、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの日ごろの生活習慣が原因となって起こるさまざまな病気のことをいいます。歯周病などの口腔疾患は歯磨きなど口腔清掃習慣の影響を強く受けますが、食生活や喫煙など全身の生活習慣病と多くのリスクファクターを共有しているのです。

歯周病が起こるということは、口の中で常に炎症が続いているということです。
その際、炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり悪化させる原因となると言われています。
つまり、全身への影響が懸念されるということです。

歯周病を予防し、健康な口腔状態を保つことは、食生活の改善や禁煙なども重要な要素であり、そのことは全身の健康維持にも繋がります。

健康生活のためにもまずは歯周病予防を心がけましょう。

歯周病予防には、毎日の歯みがきや定期的な歯石除去が有効

歯磨きを適当に済ませているという自覚のある人は特に、早いうちから毎日歯を磨くという行動習慣を取り戻しておくべきです。

歯周病とそれに起因する疾患リスクに備えるための歯磨きは、日々の積み重ねが必要な将来への健康投資となるのです。

【参考:日本臨床歯周病学会、厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト】

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