野菜は生で食べたほうがいいの?加熱はNGなの??

もしかすると、「野菜は生で食べたほうが身体にいい」と思っている人もいるかもしれません。
たしかに、野菜は生で食べたほうが「酵素」を摂ることができます。
ただ、生野菜と加熱した野菜には、それぞれメリットもありますが、デメリットもあるのです。

目次

まずは野菜の「酵素」を知ろう!

生物の中、つまり体内には生命活動のためのさまざまな酵素が存在しています。
食物を消化するための消化酵素もそのうちの一つです。

また消化酵素にもたくさんの種類があります。

酵素の例

  • 唾液中「アミラーゼ」 デンプンを麦芽糖に分解
  • 胃液中「ペプシン」 タンパク質をアミノ酸に分解

野菜も生命体であるため、多くの酵素を含みます。

しかし、酵素自体もタンパク質でできており、そのまま食べたとしても酸性度の高い胃酸(pH 1〜2)で激減し、タンパク質分解酵素ペプシン(胃で分泌)やトリプシン(小腸で分泌)でさらに減り、ほぼ分解されてしまいます。

その過程で、口の中〜胃の中くらいまでであれば、消化を助ける可能性があります。

例えば、生の大根にはアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどの消化酵素が多く含まれていることが知られています。
そこで生の大根をお餅やサンマ、焼肉などと一緒に食べれば消化が助けられると考えられます。

ちなみにこうした酵素の働きは、加齢や活性酸素などの影響で低下すると言われています。
低下した酵素の力は、食材酵素やサプリメントなどで簡単に補えるものではありません。

野菜

野菜を加熱した時のメリット!!

生野菜  → 少量で満腹、栄養素の損失も防ぐ
加熱野菜 → 多量摂取可、殺菌効果もあり

生野菜には、歯応えが良く、満腹感を得やすいという特徴があります。
また、酵素以外にも必須栄養素であるビタミンCやビタミンB群が豊富に含まれていることも重要なことです。

ただ茹でることによって水溶性ビタミンはお湯の中に溶けてしまい、摂取しそびれてしまうことも覚えておきましょう。

では、野菜を加熱することのメリットとは何でしょうか。
野菜は、加熱することによって量が少なくなるため、たくさん摂取することができます。

ここがポイントですが、野菜に含まれる食物繊維は加熱しても減少しないので、生野菜よりも加熱野菜の方が食物繊維を多く摂取できるということです。

熱により殺菌効果もあるので、消化吸収もよくなり、おなかの調子がよくないときにはおすすめです。
なので、生野菜にも加熱野菜にもメリットとデメリットがあると言えますね。

生野菜(メリット)

かさが多いので満腹感を得られる

水溶性のビタミンを効率よく摂ることができる

(デメリット)

消化・吸収に時間がかかる

一度に食べれられる量が少ない

加熱野菜(メリット)

かさが減るため、たくさん食べられる

食中毒になるような菌や微生物が殺菌できる

食物繊維を摂取しやすい

(デメリット)

水溶性ビタミンやミネラルが流れてしまう

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たまには、生野菜を常温で食べてみてはいかが?

もしかしたら、「生野菜は体を冷やしてしまう」と考えている方もいるのではないでしょうか。

生野菜の多くは冷蔵庫で保管されているので、当然ですが、そのまま体が冷えてしまいます。

当たり前かもしれませんね^ ^

私たちの身体は、冷たい食べ物や飲み物が入ると、一時的に内臓の温度が下がり、胃腸機能の低下で消化不良が起きたり、栄養分の吸収が妨げられたりします。

ただ、私たちの身体には恒常性という仕組みがあり、やがてもとの体温に戻るので、冷えた生野菜を食べても大きな問題にはなりません。ただ一時的にでも腸の負担を軽減するために常温の生野菜のほうがより良いでしょう。

生野菜、加熱野菜ともメリットがあるので、両方の野菜を組み合わせて、健康的な食生活を実現することが良さそうです。

(参考:農林水産省 実践食育ナビ)

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