知っておくべき貧血のこと!食べ物対策について解説!

貧血の主な症状として、めまいや立ちくらみなどが思い浮かぶ方も多いと思いますが、そもそも貧血って何なのでしょうか。
体調不良の原因として貧血が隠れていることもあったりするので、知識はあった方が良いかもしれません。

目次

貧血とは?

貧血とは赤血球に含まれる赤い色素(ヘモグロビン)濃度が低下した状態をいいます。
血液の働きで重要なことは、酸素を全身に運搬することです。その酸素を運ぶ役割を担っているのが、赤血球に含まれるヘモグロビンです。

体内に含まれる鉄が減少してしまうと、ヘモグロビンも減り酸素を運搬する能力が低下してしまい、易疲労感(疲れやすい)、頭痛、息切れなどの症状や運動機能の低下などを招くことになります。

貧血はその原因によっていくつかの種類に分けることができますが、最も多いものは鉄が不足して起きる「鉄欠乏性貧血」です。

このほかに赤血球の生成に必要なビタミンB12や葉酸が不足しても貧血になります。

鉄やビタミンなどの様々な栄養素が欠乏することによって貧血がおこる

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鉄の推奨摂取量は?

では鉄はどれくらいとることが必要なのでしょうか。
体の代謝によって、成人男性では約1mg、女性では約0.8mgの鉄が1日に損失しています。

また女性は月経により、1日あたりに換算してさらに約0.5mgの鉄が損失しています。

この損失する鉄を食事から補う必要があります。

食品中に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、前者はレバーや赤肉、赤身の魚などに多く含まれており、後者は野菜や卵、牛乳などに多く含まれています。

この2種類で大きく違うのは体内での吸収率で、「ヘム鉄」で高く、「非ヘム鉄」で低いです。
吸収が良いのはヘム鉄ですが、食事全体の栄養バランスも考えヘム鉄、非ヘム鉄を組み合わせてとるのが効果的です。

ヘム鉄  肉や魚などの動物性食品に含まれる
非ヘム鉄 野菜などの植物性食品に含まれる

食生活を見直し、鉄分をバランスよく摂取

鉄の他にもヘモグロビンなどの材料になるたんぱく質・鉄の吸収を高めるビタミンCの摂取も大切です。

鉄もたんぱく質も多く含む食品には牛肉やレバー、カツオなどの赤身の魚、あさりなどが、ビタミンCが多い食品には緑黄色野菜・果物などが挙げられます。

さらに赤血球が作られるときには葉酸やビタミンB12などが必要になります。
葉酸の多い食品はレバーやほうれん草、アスパラガス、ブロッコリー、納豆など、ビタミンB12の多い食品はレバー、魚介類、チーズなどです。

このように動物性食品・植物性食品をバランス良く組み合わせて食べることがポイントになります。

反対に緑茶や紅茶、コーヒーに含まれる苦味成分のタンニンは、鉄の吸収を阻害すると言われています。
また、ハムやソーセージ、練り製品などの加工食品に含まれる添加物にも吸収を悪くすると言われていますので、食べ過ぎは禁物です。

摂りたい食品 : 鉄、ビタミンC、タンパク質、葉酸、ビタミンB12
避けたい食品 : 緑茶、紅茶、コーヒー、加工食品

女性の方が気を付けるべきこと

女性の場合は生理や妊娠などで多くの鉄を必要とします。
妊娠期・授乳期は、母体の健康・胎児の発育のため、また母乳量と含まれる栄養成分を保つため、鉄以外にもビタミン・ミネラルなどの栄養素を必要とします。

多くの鉄を必要とするため、規則正しい食事で十分に補給するよう心がけましょう。

もちろん食生活以外の要因で貧血が起きている場合もあります。

例えば痔や潰瘍などが原因だったり、胃の切除後や肝硬変、人工透析(血液透析)などが原因で貧血が起きていることもあります。

原因として食生活に心当たりがないときは医療機関で診察・検査を受けたほうが良いといえます。

【参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト、一生役立つきちんと分かる栄養学】

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