老化の敵!ABEとは?AGEが溜まると何が起きる?

目次

AGEって何?

AGEは「終末糖化産物」と言われます。

終末という言葉の通りですが、AGEが生まれる一連の反応は、一方通行です。

終末糖化産物という日本語からもイメージできるように、一度生まれたAGEが元のタンパク質と糖質に戻ることは決してありません。

タンパク質と糖質を含む食材を加熱すると褐色になると思います。

これらはすべてメイラード反応というもので、AGEが大量に発生してしまうのです。

例えば、下記のような食品には褐色があると思います。

  • パンケーキ
  • 食パン
  • 焼きおにぎり
  • お好み焼き
  • たこ焼き

たまねぎを炒めるとキツネ色になるのもメイラード反応で、これもAGEが大量に発生します。

このAGEは、体のタンパク質に非常に悪影響を及ぼします。

端的にいうと「カラダをつくっている正常なタンパク質を攻撃し、その機能を低下させる働きがある」ということです。

AGEを摂取することが積み重なることで、老化へ繋がっていってしまうのです。

ちなみに、体内のタンパク質にたまるAGEは加齢とともに増えていきますが、これが老化を進めて寿命を縮める原因にもなっています。

AGEは、下記のような生活習慣病と密接に関わっているのです。

  • シワ・シミ
  • がん
  • アルツハイマー病
  • 白内障
  • 骨粗鬆症

シワ・シミ お肌のトラブルAGE

肌の老化は、加齢現象の代表といえるでしょう。

年齢とともに張りや弾力が低下し、しわや乾燥が顕著になってきます。

実は、このような現象は内的要因も大きく関わっていると言われており、その代表がAGEなのです。

AGEの蓄積や肌の糖化によって、、

  • 肌のコラーゲン繊維やエラスチン繊維がAGEと結びつき、劣化や老化する
  • 高い血糖値によって肌の老化を早める

がんの発生にAGE

日本人の死亡原因で、がんは男女とも第1位です。

長生きのためには、がんにならないことと向き合うことが大切なのです。

がんが発生する臓器は全てタンパク質でできており、AGEが関与しているのは必然かもしれません。AGEはコラーゲン線維のような組織レベルのみではなく、細胞レベルでも蓄積することがわかっています。

そして、遺伝情報を伝えるDNAにAGEが蓄積すると、がんのきっかけとなります。

体にAGEが出来ると、DNAの修復や複製などに悪影響が起こり、それがコピーエラーによるがん細胞の発生を招いてしまうのです。

アルツハイマー病も?AGE

アルツハイマー病も深刻な問題と知られていますね。

この病気も脳の老化が引き起こすとされており、AGEが関わっている可能性があるのです。

アルツハイマー病の原因は、アミロイドβというタンパク質とリン酸タウという物質が脳に蓄積することとと考えられていますが、詳細なメカニズムは不明です。

との関わりは、下記のようなことが考えられています。

  1. アミロイドβは、大量に集まるとしみのように見えることから、老人斑とも呼ばれる
  2. この老人斑には、多くのAGEが含まれている
  3. アルツハイマー病の患者さんから糖化されたタンパク質が確認されている
  4. パーキンソン病で発生するレビー小体にもAGEが多く含まれる

将来アルツハイマー病やパーキンソン病の発生メカニズムが解明されると、AGEとの関わりがもっとはっきりしてくるかもしれません。

白内障も?AGE

目の組織でレンズの役割を果たす水晶体も糖化の影響を受けやすい部位で、生まれてから一度も入れ替わらないタンパク質があります。

それは眼球の水晶体を構成する「クリスタリン」です。

このクリスタリンは一生同じものを使うため、AGEが徐々に溜まることになります。

  • 水晶体のクリスタリンに糖質が絡みつき、AGE化する
  • 灰白色や茶褐色に濁ることが、「白内障」
  • 一般的に45歳を過ぎると白内障のリスク増「加齢性白内障」
  • 65歳以上の人の60~70%が白内障の治療を受ける

骨粗鬆症も?AGE

人間の体を支える骨も糖化を受けやすい部位と言われています。

人間の骨は、コラーゲン繊維を土台にして、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルがセメントのように固まることによってできています。コラーゲン繊維はタンパク質であり、他の組織と同様に新陳代謝により新しく生まれ変わります。

  1. 骨のコラーゲン繊維にAGEが結びつくと骨が脆くなる
  2. 骨をつくる骨芽細胞にもAGEがくっつき、骨の合成ができなくなる
  3. AGEは、骨を壊す破骨細胞の働きを促進させる

このようなことが起き、骨粗鬆症になるということです。

またAGEは骨合成のバランスを崩すため、軟骨と関わりのある変形性関節症にも密接に関わるとされています。

まとめ

いいこと一つもなしのAGE(終末糖化産物)です。

食生活からAGEをできる限り排除することを心がけることが健康への道かもしれません。

難しいですが、、、、

(e-ヘルスネット:厚生労働省、不老長寿大全 人生の後半を生き抜く18の鉄則、エージーイー牧田クリニック)

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