老化の原因とは?老化に関わる成分を簡単に解説

現代科学・医学によって、老化の原因については様々解明されてきているようです。
今回は、その点を調べていきたいと思います。

目次

老化に関わる成分とは?

一般的に老化とは、細胞分裂の際にミスコピーが生まれること、テロメアが短くなることです。

多くの研究結果から老化のメカニズムやプロセスが解明されてきており、老化とは自然現象ではなく「病気」であると言われてきているようです。
つまり「治療」ができるということなのです。

具体的には、下記のような成分が老化に作用し、人間の寿命を延ばすことに働きかけることが明らかにされています。

  • ラパマイシン
  • メトホルミン
  • レスベラトロール
  • NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)
  • NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)

こうした化学物質は、現在では別の病気の治療薬として処方されており、老化の治療薬として使われているわけではありません。しかし、現在も研究が進められている状況であり、治療薬として使うことができるのもそんなに遠い未来ではないでしょう。

ラパマイシン

mTOR阻害薬のラパマイシンは、オートファジーを誘導する薬剤として有名です。

ラパマイシンは既に免疫抑制薬として用いられており,オートファジーとは異なる経路に影響を与える治療薬として利用されています。

こんな研究があるそうです。
余命数ヶ月のマウスに少量のラパマイシンを摂取させると、余命は9〜14%長くなるようです。これは、人間に換算すれば、約10年分の健康寿命に匹敵します。(D.E.Harrison, et al. Nature 460,2009)

mTOR阻害薬ラパマイシンのポイントは下記の通りです。

  • mTORが促進されると加齢に伴うオートファジーの反応が低下する
  • mTORのシグナル伝達は、インスリンや栄養素などの生活習慣因子へ影響を与える
  • ラパマイシンがNADの生産を促す
  • mTORが阻害されることで長寿につながる

*オートファジーとは・・・エネルギーの恒常性を維持し、有害物質の蓄積を防ぐために、細胞が不要な細胞成分を除去するプロセスのこと

このようにラパマイシンは良いことばかりですが、長期にわたって投与すると腎臓を損なうことが分かっています。なので使い方や投与方法などは、今後の研究結果への期待になりますが、ラパマイシンの未来は明るいかもしれません。

メトホルミン

メトホルミンは、糖尿病薬として非常に有名であり、多くの糖尿病患者さんに処方されています。メトホルミンの特徴は、インスリン分泌促進作用はありませんが、それ以外の幅広い膵外作用を併せもつ薬剤という点です。

では、このメトホルミンが健康長寿とどのような関係があるのでしょうか。

68歳から81歳までのメトホルミン服用者4万1000人を対象に9年間の追跡調査を行った研究では、認知症、心血管系疾患、がん、虚弱、うつ病になる確率がメトホルミンによって低減されることが確認されました。(C.P.Wang, et al. Cell Metabolism 23.2016)
他にも多くの研究報告があり、特にがんの罹患率を大きく下げることが注目されています。ただアンチエイジング効果としての研究は今後も必要な段階でしょう。

メトホルミンのポイントは下記の通りです。

  • AMPKを活性化させNAD濃度を増加させる
  • がんの罹患リスクを軽減させる可能性がある

レスベラトロール

ご存知の方も多いと思いますが、レスベラトロールは赤ワインへ多く含まれていると言われています。

レスベラトロールについても数多くの研究が実施されているようです。
例えば、数十種類の病気に対して予防効果を発揮することや、マウスの健康と回復力を全般的に高めるといった報告があります。(J. A.Baur, Nature Reviews Drug Discovery 5,2006)

ただ、マウスで効果が得られた量のレスベラトロールを摂取するには、赤ワインを約800杯程度飲む必要もあり、まだ現実的ではありませんね。

ただ、このレスベラトロールは非常に注目されていて、研究も進んでいるので期待大です。

NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)

NADは、細胞内のミトコンドリアにおけるエネルギーの産出に欠かせない補酵素として知られています。

そして最も大事なのは、サーチュインと呼ばれる遺伝子を全て活性化させる役割を持っているということです。
このサーチュイン遺伝子とは、老化や寿命の制御に重要な役割を果たすとされる遺伝子で、「長寿遺伝子」とも呼ばれています。サーチュインは、発現量を増やすことで老化制御につながる効果を得られたとする動物実験が多数報告されています。

このように、サーチュイン遺伝子と密接に関係するNADは、アンチエイジングの側面からも非常に重要な成分なのです。

  • NADは加齢とともに減少する
  • NADは老化や病気を含む数々の重要な生態プロセスをを調整する
  • NADはサーチュインの燃料になる
  • NADを増やすことができれば、老化を遅らせることができる

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)

NMNは、ビタミンB3群の中に含まれるβニコチンアミドモノヌクレオチドという物質で、あらゆる生物の細胞に存在しています。本来は体内で生成される物質ですが、NADと同じく加齢に伴い減少していく傾向にあります。

そしてこのNMNは、NADの前駆体の一つと言われています。
NADと同じような効果が期待できることを予想できますが、寿命を伸ばす決定的な効果は、現在研究中の段階です。このNMNについても今後に期待です。

  • NMNも加齢とともに減少する
  • NADの前駆体の一つであり、NADを増強させる
  • NMNは成分として安定しており、サプリメント化もされている

mTORやAMPK、サーチュインは、長寿へと至る主要な経路であり、これらの活性をうまく調整させることで、健康になり、病気に強くなり、長く生きれるようになるのです。

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