最近「ファイトケミカル」っていう言葉、よく聞くけど、一体なんなのでしょうか?
実は、新しい栄養素の概念として注目されているんです。
健康のマストアイテム「ファイトケミカル」について調べてみましょう!
ファイトケミカルとは?
ファイトケミカルとは、英語の「phyto = 植物」と「chemical = 化学物質」を組み合わせた言葉です。「植物に含まれる化学物質」ですので、当然植物性の食品に含まれている成分となります。
植物が紫外線や虫などから自分を守るためにつくり出す「色」や「香り」、そして「苦味」などが主な成分です。
最近の研究でファイトケミカルは、体の中で抗菌、抗炎症、抗酸化作用、免疫力向上などに関するさまざまな働きをしていることがわかってきました。
実際に植物は、がんに罹らないし、ウイルスによって朽ちることもめったにありません。
一方で、動物である人間には、ファイトケミカルを作り出す機能はありません。だから、野菜や豆類などを食べることによって、そのお裾分けをもらうしかないのです。
ファイトケミカルの代謝の仕組みや摂取基準は明らかになっていませんが、注目されている栄養素です。
ファイトケミカルは、天然の防御物質であり、人間の免疫活性化物質である!

ファイトケミカルの3本柱
ファイトケミカルには、3つのグループがあります。
・ポリフェノール
・カロテノイド
・イオウ化合物
3つに共通しているのは「抗酸化作用」です。
人の体に取り込まれた酸素は、体内で酸化することで、老化、がん、動脈硬化、生活習慣病などの原因となると考えられています。
それを止める働きが抗酸化です。
ファイトケミカルは、多種多様のため、いろいろな種類を食品から摂ることが効果的だと言われています。
ちなみに、厚生労働省が推奨する野菜の摂取量は、生の状態で350gです。
野菜が苦手な人は「こんなにもたくさん食べれられない」と思うかもしれませんが、3食に分けて食べればそんなに多い量ではありません。
野菜は、火を通すとビタミン類が失われますが、かさが減ってたくさん食べることができます。
なので生のサラダでなく、鍋の具や、炒め物、煮物などの工夫して食べてみるのも良いでしょう。
熱を加えると、硬い細胞壁が壊れて、より多くのファイトケミカルを摂取できるという利点もあります。

ファイトケミカルを豊富に含む食品
ポリフェノール
植物の持つ色素成分と、アクや苦味の成分。どちらも強い抗酸化作用あり。
- アントシアニン → ブルーベリー、ぶどう
- イソフラボン → 大豆
- カテキン → 緑茶
- ケルセチン → ブロッコリー、玉ねぎ
- ヘスペリジン → 柑橘系果実の皮
- セサミン → ごま
カロテノイド
植物の持つオレンジ色、赤色、黄色の色素成分。数百種類あり、さまざまな効果を持つ。
- α-カロテン → にんじん、かぼちゃ
- β-カロテン → にんじん、かぼちゃ
- β-クリプトキサンチン → みかん、ほうれん草
- リコピン → トマト、すいか、柿
- ルテイン → ほうれん草、ケール
- ゼアキサンチン → とうもろこし、桃
イオウ化合物
にんにくや玉ねぎの刺激臭や野菜のもつ辛味成分。強い酸化作用、抗菌作用あり。
- イソチオシアネート → 大根、わさび
- アリシン → にんにく、玉ねぎ、ねぎ、にら
- スルフォラファン → ブロッコリー
そのほか
- β-グルカン → きのこ類
- フコイダン → こんぶ、わかめ、もずく
- リモネン → レモン
- カフェイン → コーヒー、茶
健康そうなものばっかですね。
上記のような食材を中心に食生活を構成していくことが健康長寿への道かもしれません。
【参考:健康長寿ネット、一生役立つきちんと分かる栄養学】
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