世の中の健康的な食事について真実はいったいどこにあるのか?
様々な健康食関連の本を読んでは試してきた著者が、ビジネスパフォーマンスを240%上げる食べ物・飲み物の摂り方を余すことなく記載しています。
著者は、起業家としても活動し、ウェルネスフード&ライフ研究家として執筆活動も行っている国府田淳さんという方です。
健康食関連の雑多な情報に惑わされないように、何が正しいのか、しっかり良質な情報を吸い上げて、健康生活を実践するのに最適な本だと思います。
それでは、この「食事法の最適解」について、本記事では一部内容の要約と感想を述べていきます。
「食事法の最適解」の要約
健康関連の本は数多くありますが、どれだけの本を読み研究を重ねても、万人に有効な答えを導き出すことはできません。
それは、一人一人が違う体をして、生活環境も全く異なることにも起因しています。
また現在、多くの方が健康的な食に強い関心を持っているにもかかわらず、情報が整理されていないため右往左往されています。
この本では、主食、肉、魚、野菜、お酒など一つ一つのトピックスに対して、肯定派と否定派の両面を取り上げ、誰もが取り組みやすいように最適解をまとめています。自分自身に置かれた生活環境を客観的に捉え、必要な情報を取捨選択できる状況を作り出すことが最も重要なのです。
この本を通して、一つの健康法だけを信じるのではなく、各主張の賛否両論を知り、自分に合った食事方法を作り出しましょう。
それが健康生活につながります。
ウェルネスな食事を実践しよう
※ウェルネスとは、ただ肉体的な健康だけを意味するのではなく、健康を広義的・総合的に捉えた概念で、世界保健機関 (WHO) が国際的に提唱したものです。
ウェルネスに近い英語の言葉に「ヘルス(health)」がありますが、ヘルスは肉体的・精神的に健康であり、病気ではない身体作りを目的としたニュアンスが強調されています。対してウェルネスは、もっと広い範囲で捉えた、健康のための「手段」といったニュアンスです。
白米とパンの炭水化物論争
我々にとって欠かせない主食のご飯やパンには、糖質が大量に含まれており、比較的ネガティブな意見が多いのは周知の事実かと思います。
糖質は、健康に悪い印象がありますが、実際のところ白米やパンに変わる食品とはなんなのでしょうか。
まずはご飯についての解はこちらです。
白米と玄米をバランスよく摂る!
白米は、血糖値が急激に上昇し、体に悪影響があります。糖質を多く含む食品は中毒性が高いという点もデメリットです。
玄米は、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富、栄養価も高く、タンパク質も多く含みます。しかし、玄米に含まれるフィチン酸は体内の毒素を排出してくれるが、同時に必要なミネラルも排出してしまうと言われています。また消化に悪いので、子供や高齢者は控えたほうが良いかもしれません。
- 分づき米にするか、白米に雑穀やもち麦、昆布、観点などを入れて炊く
- デトックスしたい時は玄米 たまに白米を食べ分ける
- ご飯を食べる際は、量を減らす、ゆっくりよく噛む
- 血糖値の上昇を抑えるために、先に野菜などを食べる
続いてパンの解についてはどうでしょうか?
パンは全粒粉入り、ライ麦のパンを選ぶ!
全粒粉という小麦粉は、お米で言えば玄米にあたります。栄養価が高く糖質も少ないです。ライ麦も栄養価が高く、グルテンを含まないのでおすすめです。
パンやパスタ、ピザを食べると体が重く感じる人は、アレルギーの可能性があるので、グルテンフリーを意識してみるのも良いでしょう。
お肉と野菜について考えよう!
お肉は非常に厄介です。
ポジティブな意見としては、「肉は、良質なタンパク質やミネラルを豊富に含んでいる」「人間はもともと狩猟採集民だったため、肉食は最適」「肉は血糖値の上昇をもたらさないので良い」などがあります。
ネガティブな意見としては「肉には発がん性がある」「人間は狩猟採集民の時代に穀物を食していたので、肉食より菜食に適している」「畜産が地球環境の汚染を加速させているので良くない」などがありますね。
- 肉を食べる時は、鶏肉→豚肉→牛肉の順に健康効果が高いことを意識する
- 肉には血糖値上昇を抑える効果あり
- 肉を食べる時は野菜も食べる。ご飯などの糖質とは一緒に食べない
- 肉ががんのリスクを上げるという研究報告もあるので、気になる方は肉の量を減らして体調をみよう
デザイナーフーズ・ピラミッドをご存知でしょうか。アメリカ国立がん研究所ががん予防に効果の期待できる約40種類の食品を選定したリストです。
野菜は多くの健康本も取り上げられていますが、否定的な意見があまりありませんので積極的に摂取するのが良いでしょう。
特に納豆はほぼ否定意見のない万能食材です。(付随たれやからしには、添加物が含まれているので注意)
- アブラナ科野菜や緑黄色野菜を中心に季節に合ったものを積極的に食べる
- 糖質の高い根菜類は、他の糖質とのバランスを考えて量を調整する
- サラダは栄養素をまるごと摂取できるが、食べる量が減ってしまうので、煮たり焼いたりするのもOK
- ベジファーストで血糖値とインスリン濃度の上昇を緩やかに
体に悪い食材や良い食材、おおむね良いがネガティブな意見もある食材について紹介していきます。
体に悪い食材
加工肉、牛乳、グルテン、加工食品、砂糖、人工甘味料、プロテイン、添加物、揚げ物
体にいい食材
納豆、ナッツ類、カカオ70%以上のチョコレート、海藻類、味噌汁、きのこ、良質な油
おおむね良いが、ネガティブな意見もある食材
果物、ヨーグルト、チーズ、卵、野菜&フルーツジュース
この本では、他にも魚の食べ方、飲酒、サプリメント、運動など、「ウェルネスな食事」ということを軸に、様々な情報を横断的に知ることができます。また、多くの食材や食べ方に、良い側面と悪い側面があり、それぞれのエビデンスを基に解説されているので、俯瞰的にウェルネスな食事について掴めると思います。
今後の食生活の指針になるとも思いますので参考にしていくといいかなと思います。
@感想
色々な健康情報が飛び交っている中、知りたいことが非常にまとまっているので、おすすめの1冊です。食事について、「今は健康だから大丈夫だろう」と思い、先延ばしにすることが多いですが、改める必要を感じました。
また、合う「食事」というのは、個人個人で違い、万人に良い食事などはないとのことです。
これからの人生で何が自分に合った食事なのか、何を食べればパフォーマンスがよくなるのか、ゆっくりとゲーム感覚で探っていきたいと思います。
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