健康生活!知っておくべき体に良い油と悪い油について

油とは、なんとなく体に悪いイメージが付随してきますが、果たして正解なのでしょうか。
実は、油にもいろんな種類があり、さまざまな働きがあるのです。

目次

脂肪の種類を知ろう!

油のイメージ

私たちの体は、およそ37兆個もの細胞からなっています。
その細胞膜は、脂肪酸からできており、どんな脂質を摂るかは全身の健康を考える上でとても重要です。

そもそも脂肪は、タンパク質、糖質とともに人間の三大栄養素と言われています。
なので脂肪そのものが悪いわけではなく、良い脂肪と、悪い脂肪があるのです。
脂肪は主に、2種類に分かれます。

不飽和脂肪酸
飽和脂肪酸

結論から言うと、良い油は「不飽和脂肪酸」と言われるものです。
不飽和脂肪酸の中でも「n-6系脂肪酸」や「n-3系脂肪酸」が良い油として認識されています。

不飽和脂肪酸

血中コレステロールや中性脂肪を減少させるなどの作用があります
→植物や魚に多く含まれます

飽和脂肪酸

血中コレステロールや中性脂肪を増加させ、動脈硬化を進行させる可能性があります
→肉の脂身やバターなどに含まれます

現在では、良い油を摂ることは、人間の体調を整えて健康生活を送るうえで大切であるとも言われています。
それでは良い油、いわゆる不飽和脂肪酸について詳しく見ていきたいと思います。

不飽和脂肪酸について

n-9系脂肪酸

  • オレイン酸

悪玉コレステロールや血中中性脂肪の増加を抑える働きがあると言われています
→オリーブ油、紅花油など

n-6系脂肪酸

  • リノール酸

血中コレステロールを減らす働きがあります。過剰摂取すると善玉コレステロールを減少させる可能性があります
→大豆油、コーン油、綿実油、ごま油、ひまわり油

  • アラキドン酸

さまざまなホルモン様物質の材料になります
→レバー、卵、肝油

n-3系脂肪酸

  • α-リノレン酸

心臓血管系疾患の予防や改善効果が知られています
→えごま油、亜麻仁油

  • EPA(エイコサペンタエン酸)

血中の中性脂肪を減らし、動脈硬化を予防する効果や、血栓ができるのを防ぐ働きが期待されます
→青魚

  • DHA(ドコサヘキサエン酸)

血管系の病気を予防する働きが期待されます。脳や神経の機能を向上する効果もあるとされています。
→青魚

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悪い油って何だ?

実は、脂質で最も危ないのは、植物油を原料に人工的に作られたもので、その典型例がマーガリンとショートニング、サラダ油です。
これらには、トランス脂肪酸という体にとても悪い物質が含まれています。

トランス脂肪酸は人間の体内に残存することによって、慢性的な炎症(=老化)を起こすと言われています。また下記のようなことが分かっています。

動脈硬化を進める
心筋梗塞の原因

また、油は酸化しやすいと言う特徴があります。
油は、熱と光によって簡単に酸化するため、遮光性の高い油は良い油と言われています。市販されている油の中には、遮光していない油もあったりするので、そういった商品は避けましょう。

オリーブ油

良い油の摂取を心がけ、バランス良く摂取せよ!

上記でも記載したように不飽和脂肪酸には、一価不飽和脂肪酸のn-9系(オリーブオイル)と、多価不飽和脂肪酸のn-6系(大豆油、ごま油)、n-3系(エゴマ油、亜麻仁油)があります。
これらが、一般的に良い油とされるものです。

ただ実は、n-6系の油の摂りすぎは善玉コレステロールを下げるなどの弊害も報告されています。
また、n-3系の油を多く含む青魚のカロリーは、低脂肪の魚の2〜3倍です。

逆に、飽和脂肪酸はエネルギー源であるゆえ、飽和脂肪酸を含む食品を控えると、本来その食品からとれるほかの栄養素が不足してしまうこともあります。

結局、いろいろな油をバランスよく摂ることが最も体に良いのです。
また、脂肪酸のうち、体で合成できなかったり、合成できても量が十分で無いものを「必須脂肪酸」といいます。

・リノール酸
・α-リノレン酸
・アラキドン酸

これらは食品で補給する必要があります。

そのときあわせて摂って欲しいのが、抗酸化作用のある栄養素です。
不飽和脂肪酸は、酸化しやすいため、ビタミンA、C、Eなどの食品も一緒に摂取しましょう!

必須脂肪酸は抗酸化作用のある食品と一緒に摂取するべし

食べ過ぎ注意!食べるプラスチックとは?

油のイメージ

繰り返しになりますが、マーガリンやショートニングは、私たちの身近な食品に使われているものなのですが、危険視されているのは、トランス脂肪酸が含まれているからです。

欧米では、食べるプラスチックと呼ばれているよ!!

トランス脂肪酸は、食品を加工する段階で生じる人工的な油です。
摂取すると血液中の悪玉コレステロールを増やし、虚血性心疾患のリスクを高めることが分かっています。
ただ現在は、家庭用のマーガリンやショートニングもそのほとんどが、低トランス脂肪酸であり、毎日食べても問題ない濃度になっています。

しかし、業務用には注意しましょう!

日本には、トランス脂肪酸の表示義務がないため、消費者には加工食品に含まれるトランス脂肪酸の量を知るすべがありません。

パンやお菓子だけでなく、業務用油には熱酸化を抑えるトランス脂肪酸を多く含む加工油が用いられることがあります。
ファストフードやジャンクフード、揚げ物などによる、業務用油の過剰摂取には注意していきましょう!

業務用油を使った食品はほどほどに!!

油を包括的に見るのではなく、良い油と悪い油に分け、良い油に関しては積極的に摂取しましょう!

【参考:健康長寿ネット、一生役立つきちんと分かる栄養学】

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