快眠するためには、規則正しい睡眠習慣を送ることです。
どんなに健康的に運動をしても、バランスの良い食事を心がけても、布団に入る時間が毎日バラバラであれば、快眠は得られにくいでしょう。
では、規則正しい睡眠習慣とは何なのでしょうか。快眠するためのコツを調べていきたいと思います。
快眠思考 運動編

快眠するために重要なことの一つとして習慣的な運動があります。
国内外の疫学研究(数千人を対象とした質問紙調査)において、運動習慣がある人には不眠が少ないことが分かっているのです。
運動の内容も睡眠に影響します。
1回の運動だけでは効果が弱く、習慣的に続けることが重要です。
その効果として、寝付きがよくなるのと深い睡眠が得られるようになります。さらに運動のタイミングに注意を払えば、よい睡眠が確保できるでしょう。効果的なのは夕方から夜(就寝の3時間くらい前)の運動だと言われています。
ただし、就寝直前の運動は体を興奮させてしまうので禁物です。
快眠するためのポイント①
快眠思考 身体を温める編

「身体を温めると熟睡できる」という意見があります。
しかし正確には、皮膚温度を上げ、深部体温を下げることが熟睡の条件となります。
深部体温は、日中に高まり、夜になると低くなる性質があります。
深部体温が低下することによって、身体の活動性を低下させ、臓器や脳を休めます。
つまり深部体温の低下は、「睡眠のスイッチ」なのです。
では、どうすれば深部体温を下げられるのでしょうか。
適度に皮膚温度を上げてから寝ることが必要です。具体的には、布団の温度を適度な暖かさにすることや寝室内を適当な温度に保っておくことが大切です。
冷え性の方の中には、靴下を履いたまま寝る人もいるかと思いますが、体温放散が妨げられ深い睡眠に入りにくくなります。
なので寝る直前までに手足の抹消を温めておくと良いでしょう。
自分の肌感に合った肌触りの良い寝具を見つけ、適度な暖かさを保ちながら寝ることを心がけましょう。
快眠するためのポイント②
快眠思考 入浴編

入浴は、深部体温を急激に下げる方法として非常に有効です。
深部体温は上がった分だけ大きく下がる性質があります。そのため入浴をすると、深部体温を一時的に上げることができます。
具体的には、40℃のお風呂に15分入った後で測定すると、深部体温はおよそ0.5℃上昇します。0.5℃上がった深部体温が元に戻るまでの所要時間は90分です。
つまり、寝る90分前に入浴を済ませておけば、ちょうど布団に入る頃に深部体温が下がり、スムーズに入眠できるようになるわけです。
ちなみに、通常の入浴より温泉浴の方が、深部体温を大きく上下させることが分かっており、睡眠のスイッチとしてより強力なので、おすすめです。
温泉に入った後は、ポカポカしていてウトウトしてしまうのは、こういった理由のためなのです。
快眠するためのポイント③
快眠思考 光と体内時計編

睡眠メカニズムで欠かせないのが、メラトニンというホルモンです。
入眠のスイッチ、そして体内時計の役割もあるメラトニンの分泌は、主に光に依存するとも言われています。つまり光をコントロールすることで、睡眠の環境を整えることが重要なのです。
体内時計を調節する際、起床直後の光が最も効果的なので、起きたらまずカーテンを開けて自然の光を部屋の中に取り込むことが必要でしょう。
寝室の照明は、眠りを誘発する赤い波長の白熱灯色の照明が良いようです。もちろん、そのまま寝てしまっても問題ないですが、赤っぽい暖色系の蛍光灯が環境としては理想と言えます。
また、ブルーライト(TVやスマートフォンの光)は脳の覚醒を促すほか、メラトニンが分泌されにくくなり、体内時計が後ろにずれてなかなか寝付けなかったり起床がつらくなったりするので注意です。
快眠するためのポイント④
快眠思考 まとめとその他
上記のまとめですが、重要なことは下記4点です。
- 習慣的な運動
- 皮膚温度を上げてから寝る
- 就寝の2~3時間前の入浴が理想
- 朝の光をしっかり浴びる、暖色系の蛍光灯がおすすめ
他にもこのようなことは、快適な睡眠のためにも良いことなので、実施してみるといいでしょう
- 毎日規則正しい時間に起きる
- 靴下を履いて寝ないこと
- 就寝前にコーヒー・緑茶・チョコレートなどカフェインが含まれる飲食物はNG
- ニコチンは刺激剤なのでタバコもNG
- アルコールは寝付きをよくしますが、明け方の睡眠を妨げるのでNG
- 昼寝は15分程度の長さで十分
- 生活習慣病が不眠の原因になる
【参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト】

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