疲労回復効果が期待できる注目成分はこれ!イミダペプチド!

TVやネットでも取り上げられることもある「イミダペプチド」。
究極の疲労回復の物質と言われているのです。調べていきましょう。

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疲労が深刻な問題

近年になって、「ふだん通りの生活をしているのに疲れる」「激しい運動やオーバーワークをしないのに疲れが取れない」という人が増えている傾向にあるそうです。

厚生労働省によって行われた疫学調査でも、何らかの疲れを自覚している人が約60%にものぼるというデータが出ています。

つまり、日本は疲労大国でもあるということなのです。

それを裏付けるように、エナジードリンクや栄養ドリンク市場もとてもお盛んです。コンビニやドラッグストア、スーパーなどどこでも手に入る環境がそれを象徴しているでしょう。

しかしこれらの商品は、根本的な疲れ改善に対してほぼ役立たないということも言われています。

例えば「タウリン○○mg配合」と書かれている栄養ドリンクがあり、疲れに効くようなイメージがついていますが、タウリンが疲れに効くという科学的な根拠はありません。タウリンは、タコやイカなどの軟体動物に多く含まれており、人間には体重の0.1%のタウリンがあると言われています。

生命維持に関わる様々な効果があるとされていますが、疲労回復との明確な関連性は皆無です。そもそも人間の体内でも作り出すことができるようです。

エナジードリンクや栄養ドリンクで疲れがとれたように感じるのは、カフェインや微量のアルコールによる覚醒作用によるものなので、効果が切れたときに、かえって強い眠気やぐったり感に襲われることもあります。擬似的に疲れを解消しているだけなので、疲労に対して根本的な解決にはならないと考えられるのです。

そのような観点に着目し、産学官連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」では、抗疲労効果が期待される23種類の物質を用いてダブルブラインドクロスオーバー法を用いた臨床試験を実施しています。

そのなかで、客観的・科学的な評価において最も高い疲労軽減効果を示したのがイミダペプチドだったというわけです。

イミダペプチドとは?

疲れの正体を突き止め、対策を見つけるために大手製薬・食品会社や自治体が参加して始まったのが産官学連携の研究プロジェクトです。そこでは約15億円をかけて「元気の源」と考えられる23種類の食品成分を研究しました。 ヒト臨床試験の結果、6種類の有用成分が見いだされましたが、特に優れた有用性を発揮したのが鶏胸肉に由来するイミダペプチド(イミダゾールジペプチド)だったのです。

日本予防医薬HP

イミダペプチドはイミダゾール基を含むアミノ酸のジペプチドの総称であり、その中でもカルノシンとアンセリンがよく知られています。

このイミダペプチド(カルノシンやアンセリン)は、動物の骨格筋、いわゆる筋肉に多く含まれています。

  • 牛モモ 265mg
  • 豚モモ 833mg
  • 鶏ムネ 1223mg

鶏ムネの総含有量が飛び抜けて多いことが分かります。

鶏ムネになぜイミダペプチドが多いのかというと、下記のような例があります。

季節によって住処を変える渡り鳥は、1年間に8万km以上(地球2周分)移動することが分かっています。
そんなことができるのは翼の付け根に、一般的にイミダペプチドが豊富に含まれているからなのです。
この成分は元々動物の体内にあり、体の最も酷使する部分に豊富に存在し、ピンポイントでヘトヘトにならないよう対抗しているのです。

イミダペプチドは、人の体内にも存在する物質ですが、加齢と共に肉類の摂取が減り、さらに体内で作る力も衰えるため、体内濃度が減少することが分かっているそうです。

なので、このイミダペプチドを摂取することで原因不明の疲れに対処できる可能性があるのです。

そしてイミダペプチドは、カフェインやアルコールのように「飲んだ瞬間に疲労感が消える」という麻薬的なまやかしの効き方はしませんが、継続して飲むことで疲れにくくなっていきます。筋肉疲労だけでなく、肩こりや疲れ目に悩んでいる人にもイミダペプチドを試す価値は高いです。

イミダペプチドの認知度が高まれば、今後エナジードリンクや栄養ドリンクに取って代わる商品になるかもしれませんね。

臨床的な効果や安全性については、日本予防医薬のページを参照すると良いと思います。

日本予防医薬HP

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